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特定薬剤管理指導加算1について

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 特定薬剤管理指導加算1について、薬剤の適応などにより算定の可否が決まるケースもあるため留意点についてまとめます。

特定薬剤管理指導加算1とは

 特定薬剤管理指導加算1とは、特に安全管理が必要な医薬品について患者又はその家族等に処方された薬が特に安全管理が必要なものであることを伝え、当該薬剤についてこれまでの指導内容等も踏まえ適切な指導を行った場合に算定できる点数です。対象となる医薬品についての指導内容については薬剤服用歴にも記載することが求められます。

特に安全管理が必要な医薬品12種

 特に安全管理が必要な医薬品は下記の12種に分類されるものです。

・抗悪性腫瘍剤

・免疫抑制剤

・不整脈用剤

・抗てんかん剤

・血液凝固阻止剤(内服薬に限る。)

・ジギタリス製剤

・テオフィリン製剤

・カリウム製剤(注射薬に限る。)

・精神神経用剤

・糖尿病用剤

・膵臓ホルモン剤

・抗HIV薬

具体的な算定の可否について

 ただ単純に12種の中に含まれる効能をもつ薬剤が処方されていたからと言ってすべて算定できるわけではないため注意が必要です。具体的なケースについて紹介します。

アスピリンについて

 アスピリン(0.3g以上)は投与量、投与日数から見て解熱・鎮痛目的として処方されたアスピリンの調剤に対して、特定薬剤管理指導加算1の算定は不可。アスピリンの特定薬管理指導加算1の算定対象は「血栓塞栓形成の抑制」であるためです。対象となる容量は1日0.1~0.3g(分1)が適当。

ヒドロキシジン塩酸塩について

 蕁麻疹および皮膚疾患に伴う掻痒を目的として処方されたヒドロキシジン塩酸塩(アタラックス錠等)の調剤に対して、特定薬剤管理指導1の算定は原則として不可。算定対象は「神経症における不安・緊張・抑うつ」であり、皮膚科領域の適応に使用されたことが判る場合は算定できません。

β遮断薬について

 高血圧症を目的として処方されたアテノロール(テノーミン錠等)やビソプロロールフマル酸塩(メインテート錠等)の調剤に対して、不整脈合併症例と考えられる場合を除き特定薬剤管理指導1の算定は原則として不可。規格用量により適応が異なるため算定に注意が必要です、あくまで「不整脈」の治療目的で処方されている場合に算定でき、高血圧や狭心症に使用されたことが判る場合は算定できません。

 β遮断薬は傾向で制御可能な不整脈に対して第一選択として使用されるため、単独で処方されている場合には用量に関係なく算定可能だと思われます。高血圧治療目的の場合はCa拮抗薬、利尿剤、ARBの3剤併用でも目標血圧に達しない場合にβ遮断薬の追加が考慮されるため、この場合には算定不可と言えると思います。

ステロイドについて

 短期間の投与やアレルギー疾患を目的に処方されたセレスタミン配合錠等の調剤に対して、特定薬剤管理指導1の算定は原則として不可。副腎皮質ステロイドの算定対象は「免疫抑制剤」としての使用であるため、明らかにそれ以外の目的で処方されたことが判る場合は算定できません。

ジアゼパム坐剤について

 熱性けいれんを目的に処方されたジアゼパム坐剤(ダイアップ坐剤)の調剤に対して、特定薬剤管理指導1の算定は原則として不可。ジアゼパム坐剤の算定対象は「てんかんのけいれん発作の改善」であることから、熱性けいれんの改善に使用された事が分かる場合は算定できません。

エチゾラムについて

 エチゾラム(デパス錠等)について、3mg以下は投与量からみて神経症・うつ病に対しての処方でないので、特定薬剤管理指導1の算定は原則として不可。エチゾラムの算定要件は「精神神経用剤」であり、眠前の睡眠障害や整形領域目的で使用された事が分かる場合は算定できません。

テオフィリン製剤について

 気管支拡張剤テオフィリン製剤(テオドール錠等)の調剤に対して、特定薬剤管理指導1の算定は原則として不可。テオフィリン製剤は原則として特定薬剤管理指導1の算定対象となるが、特に服薬安全管理が必要な医薬品という加算の趣旨に照らせば「血中濃度及び副作用のモニタリングを適切に行い、過料投与に注意して患者個々に適した投与計画を設定する」事が求められます。そのため特別安全管理措置の必要のない風と思われる症状(急性気管支炎)に短期間使用された事が分かる場合は原則として算定できません。

吸入ステロイド剤について

 β作動薬を配合した吸入副腎皮質ステロイド剤に属する医薬品について、特定薬剤管理指導1の算定は原則として不可。気管支ぜんそくやCOPDのため副腎皮質ステロイドを含有する吸入薬を長期に吸入しても、少量で安全に吸入できる量であるため「免疫抑制剤」には該当しないため算定できません。

まとめ

 特定薬剤管理指導1の算定について、算定できないパターンで処方を目にする機会の方が多いと思います。糖尿病用剤や血栓予防薬、適応が不整脈のみの薬剤が継続されているケースでは迷わず算定ができる点数ですが、薬歴に指導内容の記載を毎回しっかり行わなくてはいけません。薬剤ごとに算定できるケースとそうでないケースや適応量をしっかり把握しておくことが大切だと思われます。

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