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小児に処方される坐薬の有効な使い方

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 小児には薬の選択肢として坐薬が処方されるケースが多くあります。効能効果によって種類も限りがあるため簡単にまとめた記事です。

使用用途によって3種類

 小児で坐薬で処方される薬は、解熱剤、吐き気止め、熱性けいれんの治療薬の3種があります。この3種類については小児科もしくは救急医療センターなどでも良く処方される薬なので、用途および用量についてまとめていきます。

解熱剤の座薬

 解熱剤の座薬については、こちらにまとめてあります。そのため解熱剤の座薬については簡単に記載しますが、アセトアミノフェンの座薬がまず処方されると思います。商品名はカロナール坐剤、アンヒバ坐剤、アルピニー坐剤等色々ありますが、すべて成分は同一で含有量規格も大体同じものが商品としてあります。

吐き気止めの座薬

 解熱剤に次いで良く見るのは、吐き気止めの座薬であるナウゼリン(ドンペリドン)坐剤です。ジェネリック医薬品でドンペリドン坐剤+メーカー名の薬剤もあり成分は同じものです。

 ナウゼリン坐剤は10mg、30mg、60mgの規格があり、3才未満の場合、通常ドンペリドンとして1回10mgを1日2~3回直腸内投与、3才以上の場合、通常ドンペリドンとして1回30mgを1日2~3回直腸内に投与します。60mgは成人で使用する量で、1日2回使用できます。3歳になっているかどうかで容量が変更となります。

 ちなみにナウゼリンドライシロップ1%というドライシロップ剤もあり、こちらは小児で1日1.0~2.0mg/kgを用時水で懸濁し、1日3回食前に分けて経口服用します。ただし1日量はドンペリドンとして30mgを超えない事、また、6才以上の場合はドンペリドンとして1日最高用量は1.0mg/kgを限度とすることと添付文書に記載があります。

 6歳以上で体重が30kg以上であれば1日最高容量の30mg(製品にして3g)まで服用できます。

 上記見ていただくと分かると思いますが、この薬は内服で使う量よりも坐薬で使う量の方が1回量が多いです。これは薬の働きとして、胃の中のドパミンD₂受容体を遮断し、アセチルコリンの遊離を促して胃の働きをよくするためです。ドライシロップは胃の中に直接入って効果を発揮するため、坐薬より容量が少なくなっています。

熱性けいれんに使用する坐薬

 熱性けいれんとは、主に6ヶ月から5歳ごろまで見られる発熱時のけいれん、ひきつけになります。ダイアップ(成分:ジアゼパム)坐剤という坐薬が処方されます。4mg、6mg、10mgの3つの規格があります。

 通常、小児にジアゼパムとして1回0.4~0.5mg/kgを1日1~2回、直腸内に挿入して使用します。

 上記用量に当てはめると、体重10kgで4mg、15kgで6mg、20kgで10mgくらいが妥当でしょうか。

 ダイアップ坐剤はベンゾジアゼピン系薬剤に該当し、脳のベンゾジアゼピン受容体に作用して興奮を鎮めます。基本的には一度熱性けいれんを起こしたことがあるお子さんに予防的に処方されます。

よくある組み合わせ、使用する順序

 座薬が2種処方されるケースについて、ダイアップ坐剤+アセトアミノフェン坐剤、アセトアミノフェン坐剤+ナウゼリン坐剤がよく目にする処方だと思います。使用順序や使い方の患者説明についてです。

ダイアップ坐剤+アセトアミノフェン坐剤

 この2種が一緒に処方されていた場合、まずダイアップ坐剤は実際にけいれんがあってすでに使ったのかを確認します。病院で一度処置されている場合は、8時間間をあけても発熱が収まらないようであればもう一度ダイアップ坐剤を使用するよう説明します。ダイアップ坐剤使用後、30分は間をあけてアセトアミノフェン坐剤を使用するよう説明します。

 予防的に処方された場合、熱性けいれんは急に熱が上がった時に起きやすいため、37.5℃の発熱があった際に使用するよう説明します。そして同じく8時間以上間をあけても38℃以上の発熱が続く場合に2回目を使用するよう説明します。

アセトアミノフェン坐剤+ナウゼリン坐剤

 この2種もよく目にする処方だと思います。結論から言うと、吐き気と発熱がある場合は先にナウゼリン坐剤を使用し、アセトアミノフェン坐剤は30分ほど時間を空けてから使用するのが効果的です。

 アセトアミノフェン坐剤は冷所で保管しなくてはいけないという事は、溶解温度が低い脂溶性の基材を用いています。先に脂溶性基材のアセトアミノフェンを入れてしまうと、ナウゼリン坐剤の成分がアセトアミノフェン坐剤の残った基材に吸収が阻害されてしまう可能性があるためです。

 薬の効果の順で説明しましたが、ダイアップ坐剤+アセトアミノフェン坐剤でも同じ理由があり、ダイアップ坐剤はナウゼリンと同じ水溶性の基材を用いているため先に使うとも言えます。

まとめ

 薬剤師にとって坐薬の使い方は常識かもしれませんが、昨今のインフルエンザの流行により小児の座薬処方というのは直面する可能性が高です。救急医療の外来などでも良く目にするため抑えておきたい内容だと思います。

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