PR

薬局で処方されるコロナ治療薬について

yakuzaishi-k
PR

 この記事では体調不良により医療機関を受診、検査をしてコロナ陽性が判明した際に処方される薬剤について説明します。現状の取り扱い方法および価格についてもまとめておきますのでご覧ください。

コロナ治療薬の公費負担の推移

 新型コロナウイルス感染症は、令和5年5月8日より5類感染症に位置づけが変えられました。新型コロナウイルス感染症にかかる治療費はすべて公費負担となっていましたが、5類感染症への移行に伴い抗ウイルス薬の処方に関してのみ公費が適応されることとなり、解熱剤や咳止めなどの治療薬に関しては従来通りの保険負担割合を患者に強いることになりました。

公費負担医療とは

 公費とは簡単に説明すると、国や自治体が税収を財源として、医療保険制度とは別に費用の負担を行う制度のことです。

 つまり公費負担医療とは、特定の病気・治療にかかわる医療について公費(税金)を用いる医療という事になります。コロナについて言えば公衆衛生の改善・向上を目的としていることが明らかです、高額の医療費がかかってしまうと少しの事では医療機関にかかる気がなくなり、感染拡大が懸念されてしまいます。令和5年5月8日以前は治療薬に関してDrが指示したものはすべて公費の対象となっていたため、実質コロナ感染の患者さんが調剤薬局窓口で支払う自己負担額はなしでした。5月8日以降は抗ウイルス薬に関してのみ公費が適応となったため、自分の勤める薬局でコロナ患者様が支払う薬剤費は3割負担で1,500円程度となっています。

公費が適応となる具体的な薬剤とその使い分け

 公費が適応となり薬局で処方される内服薬に関しては令和5年9月現在で下記のとおりです。

 ラゲブリオカプセル200mg

 パキロピッドパック600 or 300

 ゾコーバ錠125mg

 あまり細かい分類をすると分かりにくくなってしまうと思います。処方されるDrの薬に対する印象等により判断は異なると思いますが、自分の勤務する薬局で処方される例でいうと、パキロピッドパックはほとんど処方経験がありません。重症化予防という観点では有用な薬剤ですが、薬剤代謝のにかかわる影響が大きいため多くの他の薬剤と併用できないからです。

 ゾコーバ錠125mgは重症化リスクがない場合、症状の発現期間を短くする目的で症状が重い人に処方する。ラゲブリオカプセル200mgは重症化リスクがある方に、重症化リスクを軽減する目的で処方する。といった使い分けがされています。

 ただパキロピッドパックにも、妊娠にも処方できる、重症化予防の効果がラゲブリオよりも高く期待できるといったメリットはあります。

コロナの重症化リスクとは

 先ほどから「重症化」という言葉を使っていますが、具体的には下記に該当する方が重症化リスクが高いと言えます。

 慢性の呼吸器疾患、心臓病、腎臓病、肝臓病、糖尿病、血液疾患、免疫異常、重症心身障害、重い精神疾患、BMI30以上の肥満、60歳以上の高齢者

 定期的に糖尿病で通院されている方や高齢の患者様にはラゲブリオカプセル200mgが選択されているケースが多く、ゾコーバ錠125mgはDrによる患者の体調判断で処方の有無を選択している印象です。

コロナ治療薬実際の処方・服用方法

 それぞれのコロナ治療薬について、具体的にはどのように処方に記載され服用するのかを紹介します。

ラゲブリオカプセル200mg

 処方箋への記載

 ラゲブリオカプセル200mg 8カプセル 分2朝夕食後 5日分

 ラゲブリオカプセル200mgは朝と夕食後に4カプセルずつ服用しなくてはいけない薬です。説明すると驚かれる方もいらっしゃいますが正しい用法です、重症化予防のためにも副作用の疑いがない限り5日間飲み切るよう指導します。

パキロピッドパック600 or 300

 処方箋への記載

 パキロピッドパック600 1シート 分2朝夕食後 5日分

 パキロピッドパックもラゲブリオと同様1日2回の服用です。1シートに2種の薬剤が組み合わせた状態になっています。ピロリ除菌で使用するボノサップパック400などと同じ記載方法です。600と300があるのは腎機能に合わせて容量を変更する必要があるためです。通常は600を使用、eGFR30mL/min以上60mL/min未満であれば300を使用、eGFR30mL/min未満であれば投与は推奨されません。

ゾコーバ錠125mg

 処方箋への記載

 ゾコーバ錠125mg 3錠 分1朝食後 初日に服用 1日分

 ゾコーバ錠125mg 1錠 分1朝食後 2日目~5日目にかけて服用 4日分

 この服用方法を漸減服用と言います、同じ薬を徐々に減らしていく服用指示の事です。薬局では患者さんに薬をお渡しする際初日のものと2日目~5日目に服用するゾコーバ錠125mgはそれぞれ別の薬袋に3錠、4錠ずつ入れてお渡ししそれに沿った説明を記載してあります。

知っていますか?薬の価格

 前述している通りコロナ治療薬については公費負担となっているため、患者さんはその価値を知らないまま服用しているケースがほとんどだと思います。薬には厚生省が決めた薬価というものが決まっています。

 ラゲブリオカプセル200mg 1カプセル 2357.80円(5日分で40カプセル、計94,312円)

 パキロピッドパック600 1シート 19,805.50円(5日分で5シート、計99,027.5円)

 パキロピッドパック300 1シート 12,538.60円(5日分で5シート、計62,693円)

 ゾコーバ錠125mg 1錠 7,407.40円(5日分で7錠、計51,851.8円)

 調剤薬局に勤務する薬剤師で在庫のコストを意識していない人はいないと思います、患者さんにもこの価値を分かったうえでしっかり薬を服用し、感染拡大防止に努めていただきたいです。

今後のコロナ感染症にかかわる動向

 5類感染症になったためかあまり報道されていませんが、第9波ともいわれる新型コロナウイルス感染症の拡大はピークが長く続いているような状況で、自分が勤務する薬局でも令和5年7月頃から非常に多くの患者さんの対応をしてきました。薬の供給が安定しないためDrに相談しながら対応できる治療薬を使っている現状です。

令和5年10月以降、公費負担はこう変わる

 令和5年9月30日までで現在のコロナ治療薬に関する公費適応は終了し、10月以降は患者さんの保険負担割合に合わせ、3割負担で9,000円、2割負担で6,000円、1割負担で3,000円を上限とする公費適応となりそうです。ラゲブリオが処方された場合、現在の薬価では3割負担で3万円近い自己負担となるためそれでも割安ではありますが、実際に薬局で業務するにあたりどのように処方対象が変化していくのか不安ではあります。経済活動との両立が必要になりますが、今まで通りの感染対策は心掛けましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました